売れない野菜が新ネームで大ヒット商品に。Oisixの名付けセンスがスゴイ

売れない野菜が新ネームで大ヒット商品に。Oisixの名付けセンスがスゴイ

手軽で便利なミールキットが話題のOisix。最近では大手スーパーに実店舗での野菜販売コーナーで見かけることもありますが、定期会員20万人を誇る食品専門の宅配がメイン事業。有機野菜を中心に取り扱っている種類はなんと約4,500種類!お客さんが「買いたい!」と思ってしまう、Oisixの戦略の一つに「名付け」がありました!

メロンと同じくらい甘~い『〇〇トマト』

千葉県の香取市で若手農家さんが作っている甘くて小ぶりなトマト。

千葉県の香取市で若手農家さんが作っている甘くて小ぶりなトマト


普通のトマトの糖度が約5度であるのに対し、このトマトの糖度は倍の10度。旬の時期には糖度が14度にもなるという、メロン並みの甘さを持っています。
このトマトを育てている農家さんは、とにかくトマトが大好きで栽培知識も豊富。美味しいトマトを作っている自信はあったのに、宣伝方法を工夫してみてもあまり売れずに悩んでいました。

そんなとき、このトマトの美味しさに魅せられたOisixが名付け!“蜜のように甘いトマト”であることから『みつトマト』と名前を付けたところ、ネーミングのわかりやすさと美味しさの相乗効果で人気が爆発!

“蜜のように甘いトマト”であることから『みつトマト』と名前を付けた


最初はビニールハウス2棟だけで作っていた『みつトマト』ですが、大ヒットにより栽培面積がなんと約70倍にまで拡大したそうです。

生で食べられるかぼちゃ?!『かぼっ〇〇ー』

「他の野菜と同じように生のまま食べられるかぼちゃを作りたい」と2年かけて開発されたのが、“生で食べられるかぼちゃ”です。
普通のかぼちゃの半分以下の大きさで、なんと皮や種まで「すべて」生で食べられるのが特徴!

皮や種まで「すべて」生で食べられるかぼちゃ


ところが、それまで聞いたことのない“生で食べられるかぼちゃ”は消費者に受け入れられず、せっかく育てても売れなかったそう。

そこで、かぼちゃ農家さんたちは“生で食べられるかぼちゃ”をOisixに直接売り込みに行きます。
すると、その美味しさと珍しさに感動したOisixは、その場で新たに『かぼっコリー』と命名。

「コリコリ」とした食感を合わせて『かぼっコリー』と名付けた


ネーミングの由来は、かぼちゃの「かぼ」と、生で食べたときの「コリコリ」とした食感から。

皮までやわらかくて小ぶりな『かぼっコリー』には、かぼちゃのマイナスイメージになりがちな「かたい皮が調理の手間」「1個買っても使いきれない」こともありません!美味しくて便利なこのかぼちゃは、それまでの倍以上の売れ行きとなりました!

うっすら白く皮やわらか…福島の『〇〇〇〇きゅうり』

福島県郡山市で育てられている“白い粉のついたきゅうり”。福島を中心に40年以上変わらない農法で栽培される品種で、やわらかく青臭さの少ない食べやすいきゅうりです。

福島県郡山市で育てられている“白い粉のついたきゅうり”


きゅうりの表面についている白い粉は「ブルーム」と呼ばれ、光や害虫から身を守るためにきゅうりが自ら出すもの。

「ブルーム」と呼ばれる白い粉


しかし、白い粉が農薬のように見えてしまうことから取り扱い店が減り、一部の地域でしか流通しないきゅうりとなっていました。

そこでOisixは、きゅうりの表面を覆う白い粉が“おしろい”のように見えることから、『おしろいきゅうり』と命名。

白い粉が“おしろい”のように見えることから、『おしろいきゅうり』と命名


「うっすら白く 皮やわらか」というキャッチコピーがさらにイメージアップになり、きゅうりの青臭さが苦手な人でも美味しく食べられると大評判になりました!

地方の野菜を大ヒットさせるOisixの「名付け」。わかりやすくキャッチーで美味しそうなネーミングの野菜たちは、思わず買ってみたくなるのも納得です。Oisixがこれからどんな「名付け」で地方の野菜を全国に送り出してくれるのか楽しみですね!

お金のことが学べる!
坂上&指原のつぶれない店
(TBS系列:日曜よる7時~)

 

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