イオンを支える洋服のリフォーム達人。その見事な職人技がすごい!

イオンを支える「洋服のリフォーム達人」その職人技がすごい!

大阪府守口市のイオン大日店にあるのが、店内で売られている洋服や店外から持ち込まれた洋服のリフォームをしてくれるお店「マジックミシン」。ズボンやスカートの裾直しから、シャツ・ジャケットのサイズ直し、さらにはリメイクなども行います。

洋服のリフォームをしてくれるお店「マジックミシン」


今回は、「マジックミシン」で働く洋服のリフォーム達人に、その職人技を見せていただきました。

得意技は、3分半で仕上げるズボンの裾上げ

入社5年目の清水さんは、「裾上げスピードスター」と呼ばれるにふさわしい裾上げのプロ。

「裾上げスピードスター」と呼ばれる入社5年目の清水さん


ズボン1着の裾上げを約3分半でこなす腕の持ち主で、裾上げの速さと美しさを400人が競うコンクールで優勝した経歴があります。

もともと趣味が裁縫で、「(裾上げが)速い人に教えてもらって、自分の中での速度を決めて、ひたすら練習してこなしていった」という努力家の清水さん。

単純に思える裾上げですが、じつは複雑な工程を踏んでおり、ズボンの種類や生地によって機能が違う3つのミシンを使い分けています。

機能が違う3つのミシンを使い分け


リフォームの依頼の中で裾上げが最も多く、1日100着以上ずっと縫う日もあるとのこと。複数のミシンを上手く使い分けながらズボン1着を3分半で仕上げるとは、まさに職人技!

ミリ単位のズレも許されない細やかな作業

この日、清水さんは「スーツの袖を7cm短くする」というリフォームを担当することに。

「スーツの袖を7cm短くする」というリフォーム


難しいポイントについて「7cm短くするということは、ボタン位置の部分も上にあげなきゃいけないので、縫いの始末と(ボタンホールの)刺繍を入れたりとか、作業工程が多くて大変」と教えてくれました。

まず、なるべく元通りに仕上げるために、どう縫ってあったかを確認しながら袖をほどきます。

なるべく元通りに仕上げるために、どう縫ってあったかを確認


ほどき終わったら、袖に印をつけて生地の裁断へ。「生地を切ってしまったら元に戻せなくなるので、切るときは何回も確認します。“絶対に合っている”と思ったら切ります」と話す清水さん。

切るときは何回も確認


完成後、オーナーに仕上がりをチェックしてもらいますが、一番下の袖のボタンがほんの少しだけ左にズレていると指摘されました。その幅わずか1mmほど。

わずか1mmほどのズレ


ミリ単位のズレも許されない厳しい仕事。速さだけではなく、綺麗に仕上げる丁寧さも重要です。

お手本のない難しいリフォームも仕事のひとつ

お店には、イオンの外から持ち込まれるリフォームや、子どもの体操着入れなどオリジナル作品の発注もあります。

例えば、モモンガを飼っているお客さんから、防寒のためカゴにかけるカバーを作ってほしいという難しい注文。お客さんからもらった発注書だけを手がかりに、清水さんは製作に取りかかります。

防寒のためカゴにかけるカバーの作成依頼


お手本のない難題。最も難しいのが、曲線のところに細かく縁取りをしていく作業です。カゴの入口となるこの部分を、カーブにぴったりと合う曲線に縫い上げなければなりません。

曲線のところに細かく縁取りをしていく作業


オーナーのアドバイスを受けながら、慎重に縫っていきます。

同じミスがないように慎重に縫い直し


そして、完成したカバーがこちら。

完成したカバー


「難しかったですけど、かなり勉強にもなったし、綺麗にできたかなと思います」と清水さん。

やりがいを感じる瞬間について語る清水さん


やりがいを感じる瞬間について、「自分が携わった商品をお渡しするとき、お客様にすごく喜んでいただけたりとかすると、やってよかったなって思いますね」と清水さんは語ります。これからも職人として腕を磨き、さらなる技術の向上を目指します。

あらゆる職業の“現場で働く人”を紹介
ゲンバビト
(CBCテレビ:日曜よる11時30分~)
 

記事一覧へ