
【バース・デイ】白血病の母のドナーに…ヤクルト若手のホープ・長岡秀樹、家族のため飛躍を誓う
「ゴールデン・グラブ賞」受賞、期待の若手
東京ヤクルトスワローズ・長岡秀樹選手は、2024年でプロ5年目を迎える若手のホープ。ファンからも高い人気を誇ります。

持ち味は安定感のある守備。ショートのレギュラーを獲得すると、2022年にはチームのセ・リーグ連覇に貢献、球団史上最年少で「ゴールデン・グラブ賞」を受賞しました。
2024年1月には、球界野手最年長のベテラン・青木宣親(のりちか)選手、ヤクルトの主砲で2022年三冠王の村上宗隆選手らが集った“チーム青木”の自主トレーニングに参加。

長岡選手は過酷な全体練習後に残り、バットを振りこむなど熱心にトレーニング。青木選手から「プロとして平気な顔をしてやれ。弱いところは絶対見せるな」とアドバイスを受け、多くを学びました。
母を家族を、野球で「もっと喜ばせてあげたい」
長岡選手が飛躍を続ける原動力は、“家族”の存在にあります。
中学校教諭で野球部の監督だった父の影響で、兄と共に野球を始めた長岡選手。しかし高校時代、献身的に支えてくれた母が白血病になり、白血球の型がもっとも近かったことからドナーとなることを即断しました。自身も強い痛みを伴うものでしたが「母がもしかしたらいなくなってしまう恐怖感はありましたが、(ドナーになることへの)僕の恐怖感はなかった」と当時を振り返ります。

移植手術の成功後も、母の闘病は続きましたが「良い姿を見せたい」と野球に一層励み、強豪校でレギュラーを獲得。チームメイトの母たちが交代で弁当を作るなど周囲にも支えられ、野球で明るいニュースを家族に届け続けました。
こうした日々を経て「今、野球ができているのが当たり前じゃない。支えてもらう人がいて僕は成り立っているんだな」と思うようになったといいます。

高校卒業後の進路には悩んだそうですが、「母に『ダメ元でもいいし、プロ志望届を出さないとかからない』と言われて、思い切って出しました」と後押しを得てプロに挑戦。
結果、見事ドラフト5位でヤクルトへ入団しました。

現在、寛解状態である母は野球に打ち込む息子の姿を何よりの喜びとしています。
“プレー中、家族のために良い姿を見せたいと思うか”と問われると「毎日思います。(自分の活躍を)すごく喜んでるだろうなって感じるので、もっともっと喜ばせてあげたい」と話す長岡選手。
家族への思いを胸に飛躍を誓う長岡選手の今後に、注目です。
TBSで放送している『バース・デイ』では、さまざまな“人生に刻まれた 忘れられない大切な一日”に注目し、紹介をしています。
バース・デイ
土曜ごご5:00~