高さ120m!ギネス認定の大きさ「牛久大仏」はどうやって掃除しているの?

【BACKSTAGE】高さ120m!ギネス認定の大きさ「牛久大仏」はどうやって掃除しているの?

ギネスにも認定された「牛久大仏」とは

茨城県牛久市にある「牛久大仏」。年間60万人もの人が訪れ、外国人観光客にも人気の名所です。
全高120メートルと、青銅の仏像としては世界最大です。

牛久大仏

ギネスにも認定されているほど大きな大仏、手入れはどうしているのでしょうか?『BACKSTAGE』では、その様子に密着しました。

年に一度の高所清掃に密着

牛久大仏では、多くの参拝客が訪れる秋のお彼岸前に、年に一度高所清掃を行っています。
基本的に清掃するのは、多くの参拝者の目があつまる“顔まわり”。特に「両目」付近は、毎年必ず行うそうです。

目は毎年清掃を行う
 

1. 総重量約150kgの道具を自力で運ぶ

作業前に怪我や事故が起きないように合掌した後は、掃除道具など荷物の運搬から始めます。
フルハーネスや命綱用のロープ、高圧洗浄機などの掃除道具や水(約100L)など、重さの総量は約150kg!大仏の胸の高さにある展望台まではエレベーターがありますが、その先は約25m上にある目の裏側まで非常階段を使って歩いて運びます。

25mは自力で道具を運ぶ

ビルに換算すると、なんと7階建てに相当する高さを何往復も行うそう。清掃前から重労働です。

2. 目からロープを下ろして外に出る

到着後、目の裏側にある小さな窓からロープを垂らしブランコを着けたら、いよいよ後ろ向きで慎重に外に出て清掃を開始します。
高圧洗浄機で表面についた汚れを浮き上がらせた後、ブラシでこすり浮いた汚れを落としていきます。

目からロープを投げる

しかし、ただキレイにすればいいわけではありません。大仏の素材は青銅なので、擦りすぎると黒光りしてしまうそう。周りと違和感が出ないように汚れを落とすことが大切なので、洗剤を使わず水だけで洗うとのこと。

そうして目の掃除が終わった後は、もう一度窓に入ることは難しいためロープを使い地上に降ります。

一度地上までロープをつたって下りる
 

大仏の美しい姿を守り続けて25年

牛久大仏の清掃について教えてくれたのは、高所清掃員の田口さん。

高所清掃員の田口さん

30年前、清掃業をしていた父の影響で地元・茨城で働き始め、その5年後に依頼を受けて牛久大仏の清掃を行うようになりました。

風が強かったり、途中宙ぶらりんになってくるくる回ったり…当初、想像をはるかに超える高さでの作業は苦労続きだったそう。それでも、年に1回清掃を続けながらノウハウを身につけ、25年にわたり大仏の美しい姿を守り続けてきました。

世界に誇る地元のシンボルを守るため、田口さんの挑戦は続きます。

BACKSTAGE

CBCテレビ:日曜よる11:30~

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